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発心 - 詩の保管をするところ

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18

00:10
Sat
2010

No.028

寂色の冬

誰にも見せたくない
てのひらを
そっと広げてみれば
それは冬、
冬の色でした。

それはさむい、さみしいろいろ、
まっかでまっさおでまっくろでまっしろな
冬、
冬の色でした。


あのひとは
まっくろのなきいろ、
このひとは
まっしろのさみしいろ、
(お顔の色を伺うのが癖で、
冬は特に、
そういう季節、ですよね)


誰にも見せたくない
てのひらを
そっとコートに仕舞い込んで
歩いている


あのひとはなにいろ
このひとはなにいろ


冬の空気に刺されれば
みんな、
その色に
染まるのでした。




即興ゴルコンダのお題拝借
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